事例紹介
有限会社キョウエイ藤原保険事務所様
小西(以下小):本日はインタビューよろしくお願い致します。
藤原副所長(以下藤):よろしくお願いします。
小:まず、なぜ今回は新卒採用に取り組んでみようと思われたのですか?
藤:清田さん(当社代表)からの紹介です。詳しく話すと、社長が今のお客さんに手が回らないし、お客さんの数を絞っていこう、と言い出しました。つまり、自分の代で会社を閉じようとしていたのです。でも、少なくとも私は今の会社にいるつもりだったので、事業を縮小していくのは嫌でした。また、人を採用するか、という話はずっとありましたが、あまり話が上手くいっていませんでした。そこで、たまたま清田さんに声を掛けてもらったのがきっかけです。なので、新卒採用は考えたこともなかったです。
小:では、採用の経験もあまりなく、新卒採用は完全に初めてとなると何か戸惑うことはありませんでしたか?
藤:最初からこの採用活動に本気で取り組むという感じではなかったです。でも、だんだんビジョンや選考の形が出来ていくうちに、やる気になっていきました。叩き台をつくってもらって、あ、確かにこれいいなとか、この表現をちょっと変えたらいいかなとか判断できました。土台をつくってくれたから考えやすかったです。
小:土台があると考えやすいってこともありますよね。今回の採用活動は「保険代理店」ではなく、テーマを「人を支える人」と定めて、「金融の総合商社を目指すキョウエイ藤原保険事務所」として臨みましたが、いかがでしたか?
藤:保険代理店の採用となると、大手の保険会社が競合になりますからね。この戦略によって自社のビジョンがアピールでできて、差別化になったと思います。私の想いとしては以前からあった、今後のキョウエイ藤原保険事務所の目指していくイメージが、ビジョンとして言語化ができたのは良かったです。私の感覚は、今の学生や新入社員の世代の感覚とは違いますからね。今の世代の方に良いと思ってもらえる内容にするのは自分だけでは難しかったと思います。
小:ありがとうございます。そのビジョンについてお聞きしたいのですが、副所長の胸の内にはずっと前から事業に対して想われていることがあったのですよね?
藤:そうですね。私の生まれ故郷の和気では、同級生はほとんど仕事を求めて外に出て行きました。生まれ育った馴染みのある町にいたくても、働くところがないから出て行くしかありません。
そういう地域の企業の経営者に金銭的支援ができたら、ちゃんと稼げるようになります。いろんな会社が稼げる会社になったら、仕事が生まれるので、雇用が増えていきます。そうなると、その地域にいたい人はその地域で働き生活することが出来ます。これからそういう未来をつくることがキョウエイ藤原保険事務所のビジョンです。この経営者に対しての支援をより広げるためには、人手がいると感じていました。私と一緒にこのビジョンを目指していける彼を採用できて良かったです。
小:そうですね。副所長はすごく明確なビジョンを持たれているので、私はこれが伝わらないのはすごくもったいないと感じました。では、内定者の彼と今後、キョウエイ藤原保険事務所をどのような企業にしていこうと考えられているか教えてください。
藤:まず、私達の本質は教育だと思います。学校でお金について教えてほしいところではあるのですが、残念ながら教えてくれないので、自分で勉強する必要があるのが現実です。知識を身に付けてもらって、自分に必要なお金の使い方を、自分で判断できるようになってくれるのが理想です。そのために私達はマネーセミナーなどを通して、これからも金融の知識や情報を伝えていきます。
そして、先ほどもお話したビジョンの実現ですね。これからのキョウエイ藤原保険事務所を担う彼を採用できたことで、ビジョンにまた一歩近づきました。金融の総合商社として、多くの経営者を金銭的に支えられるような存在になりたいです。また、今回、自社で新卒採用に取り組んだ経験から、採用についても経営者にアドバイスができるかもしれません。
小:マネーセミナーや採用のアドバイスなど、保険代理店の枠を越えて事業が広がっていくように感じます。ビジョン実現の始まりを今回の採用でお手伝いできて良かったです。今回の採用では、本当に良い人材と出会いましたね?
藤:はい、本当にそうですね。しかし最初は、採用が上手くいくイメージが全然湧いていなかったです。自社に学生が来るイメージもできていませんでしたが、単独説明会でビジョンムービーを流した時、学生の反応が良かったのを見て、自社をちゃんと就職先候補として見てくれるのかと感じました。
やはり、自社のような零細企業だとそういうところが多いと思います。理論としては成り立つけど、今までやったことないこと、自分達の常識ではないことに取り組むのには躊躇してしまいます。ある程度まで成果が見えないと100%アクセルを踏んで採用活動に取り組めないという人は少なくないと思います。
小:そういうものなのですね。最初は副所長も社内の方も不安に思われていたかもしれません。今回の採用活動はほぼ副所長のみで行いましたが、採用ステップが進んでいくうちに、社内の雰囲気もだんだん変わってきたと私は感じていますが、いかがですか?
藤:変わってきたと思います。始めは、本当に自社で新卒採用なんてできるの?と活動に懐疑的でした。でも、3次選考の面談で社内に学生の出入りがあるのを見て、まだ学生が残っているのか、と社長は感じたそうです。あ、本当に自社でもそういうことがあるのか、という印象を持ったのだと思います。事務所の外の貸会議室や喫茶店ではなく、社内で面談を行ったことで、実際に社内に学生が足を運んでくれる現象が目に見えたので社内的に良かったと思います。
内定者の彼に対しても、真面目でマメという印象だそうです。毎日、こつこつと内定者教育の課題に取り組んでくれているところからも、私もそう感じます。
小:そうですね。熱心に取り組んでくれているので、より期待が高まります。彼の成長とこれからのキョウエイ藤原保険事務所の発展を楽しみにしています。それでは副所長、今日は貴重なお話をありがとうございました。
藤:ありがとうございました。